『てか、何でみんなあいつの事知ってんの??』
私は首を傾けた
『え、そんなの有名じゃないあの人』
みんな一声に納得したように頷きだす
『え、有名??』
『知らないの三月さん?あの人この辺りじゃちょっとした有名人だよ!イケメンドクターって♪』
『は?イケメンドクター??』
なんだそれ??
『そうだよ!あのルックスだし、たぶんうちの学校の女子で知らない人のほうが少ないと思うよ
私もそうだけどみんな風邪ひいた時はそこの病院行ってるみたいだしね
あ、もちろん椎名先生目当てでね』
『は?そうなの?』
『それにうちの学校の中には本気で椎名先生を狙ってる子もいるみたいだし』
『……』
なに?あいつってそんなに有名人だったの??
私は驚きのあまり目を見開く
『それにさー極めつけは椎名先生って、あの椎名グループの社長の息子でしょ?』
えっ?
『椎名グループって……え?』
『そう!あの良くテレビでもでてるあの超高級ホテルだよ!
その他にも全国に何店舗かホテル経営してるみたいだしね!!』
『そうそう!!まさに超がつくほどのお金持ち!!
まさにセレブだよねセレブ!キャー♪』
嘘でしょ!?
周りでキャーキャー盛り上がってる中で、私はもう呆気にとられてボーぜんとしていた
あの陽生が…ねぇ~
陽生が社長の息子……ね
まぁ、何となく予想はしてたけど…
金持ちだとは思ってたけど、まさかここまでとは……
てことは何だ?
今私が泊まってるホテルも、陽生の父親の経営するホテルってことか
どうりであそこのホテルの従業員がみんな陽生にぺこぺこしてる訳だ
そりゃ2ヶ月もあんなスイートルームを平気な顔して借りれちゃう訳だよね



