甘い体温


『あ~もう!!』


私は教室の自分の席に座ると、カバンを雑に置いた


もうやってらんない!


何が男除けよ!


私は誰のものでもないっつーの!


そりゃね…陽生にはいろいろと借りがあるけどさ


でも、それとこれとは話しが違う!


ここに来るまでジロジロいろんな生徒に見られて、やりずらいったらありゃしない!!


あ~もう、これからしばらくずっとこんな事が続くんだろうか?


初っ端からこんな調子じゃ体も精神的にもこの先もたないよ…


はぁ…誰かあの男の考えてる事を教えて欲しい……


最近溜息ばっかりだな…私


もう授業を受ける気もうせて、私は机に顔を伏せた


今日はもうこのまま寝ようかな?











『あの…三月さん』



ん?



突然頭上から声が聞こえた私は思わず顔を上げる


え?


顔を上げるとそこには


私の机を取り囲むように数人クラスの女子が私を見ていて


『…え、何?』


私は目を丸くした


クラスは一緒でも今まで話したことなんてない一度もない子達


急に…何?