甘い体温



『なっ!?』


『果歩が俺の名前可愛く呼ぶから、嬉しくてつい…』


…つい?


ついって…


急になんてことを言うのよ、この男は!


恥ずかしさで一気に顔が熱くなる


そんな私に陽生は隣で苦笑い


って、笑い事じゃない!


『このばか!変態!!』


私はブラウンをギュッと抱きかかえると陽生をキッと睨みつけた


『はは…まじごめんって…でも、お前可愛いすぎ』


『このエロオヤジ!もう絶対あんたの名前なんか呼ばないから!!』


私の怒り声と共にブラウンも陽生に向かって吠えだした


『本当悪かったって…』


可笑しそうに笑う陽生に私は心底呆れ果て、陽生から顔を逸らすと窓の方へ顔を背けた


もうやってらんない!


『よし、それじゃあ帰りますかお二人さん』


陽生はシートベルトをするとハンドルを握ぎった



『へ?』



その言葉に再び陽生の方へ私は向き直る



帰る?


今帰るって言った?


帰るって何処に??


そんなはてな顔の私を見て陽生は意味ありげにこう言った


『果歩しばらくお前、この家には帰れねーから』


『え?』


『部屋の修理に2、3週間ぐらいはかかるってさ』


『え??』


『てことで、改めて今日からよろしくな、果歩ちゃん』


『なっ!?』



う、嘘でしょ!?


冗談じゃない!!



『ホテル帰ったらさっそくさっきの続きしような♪』


『!!』



ムリ!


絶対ムリ!!


この男と生活するなんて死んでもムリ!!!


私は思いっきり顔を横に振った



『絶対嫌!!』



この時、私は


嬉しそうに笑顔を向ける陽生に、これから起こりうるであろう自分の身の危険を今までにないぐらいに感じていた