甘い体温



『やばいな…』


『え?』


そう陽生の嘆きの言葉と共に、さらにキスがより深くなっていった


『んっ……』


陽生の舌が私の口内を食べつくすようにかき乱すから、もう訳の分からない私はもう陽生のなすがままで


陽生が与えてくる刺激に次第に私は何も考えられなくさせられてしまい


もう抵抗する気力もなくなって、頭が朦朧としてクラクラする


『…っ……』


もうダメ、限界―――…











『キャンキャン!!』


『『!!』』


思わず意識が遠のきそうになったその時、突然ブラウンの鳴き声がしてはっと我にかえった私


ブラウンの声に反応して陽生の動きも不意にとまる


私の膝の上のブラウンがキャンキャンまくし立て始めて車の室内に響き渡る



『『……』』



驚いた私と陽生は思わず顔を見合わせた


陽生は我に返ったように気まずそうに私から離れると、何故か落ち着かない感様子で髪をかいた


『はぁ…』


そしてため息を吐くと、ばつの悪そうな顔をして私を見てこう言った



『悪い…理性ぶっ飛んだ…』


『は?』


『思わずこのままここでやっちゃうところだった』