もうこうなれば、納得するまで話し合いするしかないのか?
『てゆーかさ、何で私なの?別にあんただったら女なんか選びたい放題でしょ?
わざわざ私みたいな子供じゃなくても、もっと大人で綺麗な人がいっぱいいるし』
『う〜ん…何でだろうなぁ…でも俺は果歩がいいんだからしょうがないよなぁ
それに果歩は俺からしたら十分綺麗だよ』
『あ〜だから!前にも言ったと思うけど
私は誰の物にもなるつもりはないの!!
それに私の事なんか何も知らないくせによく好きだとか言えるよね!?
それこそ信用出来ないし、どーせ誰にでもそんな事言ってるんでしょ!?
本当いい迷惑!!
言っとくけど私はこの先ずっと誰のことも好きになんかならないの!!』
もう私は我慢出来ず、言いたいことをぶちまけた
『だから私のことは諦めて!』
『…ふ〜ん』
その瞬間、私を抱きしめる陽生の力が少し弱まった気がした
お、この反応は少しは効いたのか?
そう思い
少し期待しつつ私は陽生の顔を見ようと顔を上げた
『んなもん知らねーよ
確かに俺は果歩のことは何にも知らないし、分からない
だけど、それでも好きになっちまったもんはしょうがないだろ?
それに、俺にはお前の過去なんて別にどうでもいいし』
『え?』
『俺が知りたいのは今のお前、この先の果歩の事をもっともっと知っていきたい、それだけだ…
それに、俺は誰にでもこんなこと言ってる訳じゃない、果歩が初めてなんだけど?』
真っ直ぐ見つめる陽生の瞳
そんな陽生に私はもう顔を歪めずにはいられない
あ〜もう!
一体どうすれば……
『何も怖がる事なんかない』
『え…』
『人と深く関わるのは何も嫌なことばっかりでも怖いことばっかりじゃない
果歩が思ってるよりずっと温かくて心地いいもんだよ』
『え?』



