「諦めなきゃって分かってるのに、見られたって分かった瞬間、無我夢中で追いかけてた。」 無意識だったとこぼれ落ちる言葉たち。 「朝丘っ、」 やっぱり私も伝えたいよ、 「ごめん、忘れて、」 掴んでいた私の手を離して、 また離れていってしまう朝丘。 こんなの、忘れられるわけないじゃん。 ああ、もう!! 「朝丘のバカっっ!!」 背中に向かって、精一杯叫ぶと、驚いたのか肩を上げて振り向く朝丘。 「っ、はあ?!」 心底意味がわからないって顔してる。 「私は朝丘のことが大好きなんだよぉお!」