「まだまだ、知らないことだらけだ」
「そんなことないです。高橋さんは、何でもよくご存じじゃないですか」
「それが、そうでもないんだ。地球儀を廻していても名前も殆ど聞いたことない国や、聞いてもどの辺りに位置している国なのか、さっぱり分からなかったりする」
「そうなんですか?」
「ああ。でも、こういう仕事をしている以上、それじゃ駄目だろう? だから、そういう機会に遭遇する度に調べたりもする。まるで、学生時代と同じだ。その頃から、俺はあまり進歩していない」
そんな・・・・・・。
「そ、そんなことないですよ。高橋さんは凄く大人だし、判断力もあるし、私とても尊敬しています」
「フッ・・・・・・ありがとう。だが、グローバルに見る、察知することに関しての視野の狭さは、どうしても未だに補いきれていない。学生時代にそれを痛烈に感じてからずっと」
高橋さん?
何だろう? この何かを突き動かそうとしている、高橋さんの言葉は。
「学生の頃、こっちの大学に通っていたことがあったんだが・・・・・・」
「えっ? 高橋さん。留学されていたんですか?」
「いや、留学と呼べるほどのものじゃない。偶々、大学3年の秋から半年間だけだったが、大学から許可を取って単位を貰えるこっちの大学に通えることになって来たんだ」
「そうだったんですか」
高橋さんが、大学時代に留学していたなんて。初めて知った。
「その時、かなりカルチャーショックを受けて、俺は今まで何を見て、何を学んできたんだと後悔するほど自分の無知さを思い知らされた」
そんな・・・・・・。
高橋さんが無知だったら、私なんてどうなっちゃうの?
「元々、日本は島国だからということもあるのかもしれないが、世界から見た日本は自分が思い描いていたようなものとはかなり違っていたんだ」
エッ・・・・・・。
「漠然とはしているが、だいたい世界でこのぐらいの位置にいるんじゃないかと想像していたのとは全く違った。それが、良いとか悪いとかはまた別として」
高橋さん・・・・・・。
そんな自分の国の位置を思い描くこと等、思ったこともない私にとって、世界の中での日本の位置を想像するなんて考えも及ばない。
「経済について学んでいたんだが、その授業の中で日本の名前が出てくるのは自動車生産の輸入や家電製品の輸入に関する時ぐらいだけ。当然、この場合の輸入というのはアメリカから見たものだから、日本から見たら輸出に当たる。他の重要な経済基盤や、アメリカが他国との比較対象をする場合に出てくるのは殆どヨーロッパの国々で、アジア圏では中国だけだ。他国との比較対象をしながら自国の場合に置き換えたり、または経済破綻をしている国々に対する経済的援助、またその国と同じようにアメリカが経済破綻することを想定としたシミュレーション。経済発展のために必要な、大事な輸出国。その殆どの国に日本は入っていないし出て来ない。だからかもしれないが、ヨーロッパの国々に関する情報には学生は長けている。しかし、日本に関して知っていることはといえば、例えば自動車産業が発達していること。家電の種類が豊富で性能がいいというような、そういったレベルでしかない。特に俺が行っていた頃から経済の発展が著しい中国に関する話が、授業内容の例えに良く出て来ていたな」
「そんなことないです。高橋さんは、何でもよくご存じじゃないですか」
「それが、そうでもないんだ。地球儀を廻していても名前も殆ど聞いたことない国や、聞いてもどの辺りに位置している国なのか、さっぱり分からなかったりする」
「そうなんですか?」
「ああ。でも、こういう仕事をしている以上、それじゃ駄目だろう? だから、そういう機会に遭遇する度に調べたりもする。まるで、学生時代と同じだ。その頃から、俺はあまり進歩していない」
そんな・・・・・・。
「そ、そんなことないですよ。高橋さんは凄く大人だし、判断力もあるし、私とても尊敬しています」
「フッ・・・・・・ありがとう。だが、グローバルに見る、察知することに関しての視野の狭さは、どうしても未だに補いきれていない。学生時代にそれを痛烈に感じてからずっと」
高橋さん?
何だろう? この何かを突き動かそうとしている、高橋さんの言葉は。
「学生の頃、こっちの大学に通っていたことがあったんだが・・・・・・」
「えっ? 高橋さん。留学されていたんですか?」
「いや、留学と呼べるほどのものじゃない。偶々、大学3年の秋から半年間だけだったが、大学から許可を取って単位を貰えるこっちの大学に通えることになって来たんだ」
「そうだったんですか」
高橋さんが、大学時代に留学していたなんて。初めて知った。
「その時、かなりカルチャーショックを受けて、俺は今まで何を見て、何を学んできたんだと後悔するほど自分の無知さを思い知らされた」
そんな・・・・・・。
高橋さんが無知だったら、私なんてどうなっちゃうの?
「元々、日本は島国だからということもあるのかもしれないが、世界から見た日本は自分が思い描いていたようなものとはかなり違っていたんだ」
エッ・・・・・・。
「漠然とはしているが、だいたい世界でこのぐらいの位置にいるんじゃないかと想像していたのとは全く違った。それが、良いとか悪いとかはまた別として」
高橋さん・・・・・・。
そんな自分の国の位置を思い描くこと等、思ったこともない私にとって、世界の中での日本の位置を想像するなんて考えも及ばない。
「経済について学んでいたんだが、その授業の中で日本の名前が出てくるのは自動車生産の輸入や家電製品の輸入に関する時ぐらいだけ。当然、この場合の輸入というのはアメリカから見たものだから、日本から見たら輸出に当たる。他の重要な経済基盤や、アメリカが他国との比較対象をする場合に出てくるのは殆どヨーロッパの国々で、アジア圏では中国だけだ。他国との比較対象をしながら自国の場合に置き換えたり、または経済破綻をしている国々に対する経済的援助、またその国と同じようにアメリカが経済破綻することを想定としたシミュレーション。経済発展のために必要な、大事な輸出国。その殆どの国に日本は入っていないし出て来ない。だからかもしれないが、ヨーロッパの国々に関する情報には学生は長けている。しかし、日本に関して知っていることはといえば、例えば自動車産業が発達していること。家電の種類が豊富で性能がいいというような、そういったレベルでしかない。特に俺が行っていた頃から経済の発展が著しい中国に関する話が、授業内容の例えに良く出て来ていたな」

