「おやすみなさい」
自分の部屋のドアを閉めた途端、重苦しい空気から解放されたような気分でベッドにダイブした。
何だろう?
何かが違う。話し掛ければ、きちんと応えてくれる高橋さん。でも、見えない何かが喉の奥につかえているようなこの気分。いったい、何が……。
何か、高橋さんが気分を悪くするようなことを言ってしまったんだろうか? 私が、仕事で何かしてしまったのだろうか? その何かが、分からない。
悶々とした気持ちで翌日も同じように支社に向かい、仕事中は忘れることにして高橋さんの指示に集中しながら、コピーをしようとコピー機の方に向かって歩いていると、後ろから肩を叩かれた。
「元気?」
エッ……。
「かおりさん。お疲れ様です。あっ。先日は、ありがとうございました。素敵なレストランで食事が出来て、とても美味しかったです」
「とんでもない。こちらこそ、楽しかったわ。ありがとう。また、機会があったら行きましょうね」
「はい」
かおりさん。本当に、優しくて素敵な人。高橋さんと友達なのが、よく分かる。
「そう言えば、貴博。何かあった?」
エッ……。
「さっきチラッと、私のセクションに来たんだけど、何だかいつもと様子が違うように見えたから」
かおりさん。かおりさんも、何か感じたんだ。
「陽子ちゃん?」
「それが……」
「何か、あったの?」
「私にも、よく分からないんです」
それ以上のことは、言えなかった。言えないというか、本当によく分からないから。
「そう、変ね。仕事のトラブルで何かあったとしても、貴博はそんなことで悩んでいる気配を他人に悟られるような男じゃないし……。ちょっと、探ってみるわね。分かったら、陽子ちゃんに教えるから」
「は、はい。よろしくお願いします」
「了解」
かおりさんは、手をひらひらさせながら戻っていった。
今は、かおりさんだけが頼りだ。私には、どうすることも出来ない。
ランチを済ませ、午後も忙しく書類の整理に追われながらふと時計を見ると、もう退社30分前になっていた。1日が早いな。それにしても、高橋さんが早くいつもの高橋さんに戻ってくれるといいのに。
自分の部屋のドアを閉めた途端、重苦しい空気から解放されたような気分でベッドにダイブした。
何だろう?
何かが違う。話し掛ければ、きちんと応えてくれる高橋さん。でも、見えない何かが喉の奥につかえているようなこの気分。いったい、何が……。
何か、高橋さんが気分を悪くするようなことを言ってしまったんだろうか? 私が、仕事で何かしてしまったのだろうか? その何かが、分からない。
悶々とした気持ちで翌日も同じように支社に向かい、仕事中は忘れることにして高橋さんの指示に集中しながら、コピーをしようとコピー機の方に向かって歩いていると、後ろから肩を叩かれた。
「元気?」
エッ……。
「かおりさん。お疲れ様です。あっ。先日は、ありがとうございました。素敵なレストランで食事が出来て、とても美味しかったです」
「とんでもない。こちらこそ、楽しかったわ。ありがとう。また、機会があったら行きましょうね」
「はい」
かおりさん。本当に、優しくて素敵な人。高橋さんと友達なのが、よく分かる。
「そう言えば、貴博。何かあった?」
エッ……。
「さっきチラッと、私のセクションに来たんだけど、何だかいつもと様子が違うように見えたから」
かおりさん。かおりさんも、何か感じたんだ。
「陽子ちゃん?」
「それが……」
「何か、あったの?」
「私にも、よく分からないんです」
それ以上のことは、言えなかった。言えないというか、本当によく分からないから。
「そう、変ね。仕事のトラブルで何かあったとしても、貴博はそんなことで悩んでいる気配を他人に悟られるような男じゃないし……。ちょっと、探ってみるわね。分かったら、陽子ちゃんに教えるから」
「は、はい。よろしくお願いします」
「了解」
かおりさんは、手をひらひらさせながら戻っていった。
今は、かおりさんだけが頼りだ。私には、どうすることも出来ない。
ランチを済ませ、午後も忙しく書類の整理に追われながらふと時計を見ると、もう退社30分前になっていた。1日が早いな。それにしても、高橋さんが早くいつもの高橋さんに戻ってくれるといいのに。

