高橋さんとかおりさんの関係って、何だか彼氏と彼女みたい。
「陽子ちゃん。迷子にならないでよー。ほら、貴博。ちゃんと、陽子ちゃんをエスコートして……って、もうしてるか。Sorry!」
そう言って、かおりさんはエレベーターに乗った。
「フッ……。それにしても、よく取れたな」
「まあね。ちょっと技を使ったから」
「技?」
「後で、ゆっくりね」
エレベーターから降りると、目の前にワインレッドともマホガニーとも言える色調の空間が一面に広がった。
まるで、別世界に来たみたい。
かおりさんが、レストランのホストに名前を告げると、席に案内された。
入り口からは想像出来ないが、とてもレストランの中は奥まで広く、椅子も同じ色調のロココ調の家具で統一されていて、中世の建物の中に居るような不思議な感覚のゴージャス感に包まれている。椅子もフカフカで、座り心地もとても良い。
グラスとメニューを持って来たボーイさんにメニューを渡されたが、中を開いてもよく分からない。表紙に書かれたTHE PARLOURという文字が、このお店の名前だということだけは分かった。
「陽子ちゃん。アペタイザーは、何にする?」
アペタイザー?
何? そのサイダーみたいな名前のものは……。
「すみません。その、アペタイザーって何ですか? 知らなくて……」
「ああ。アペタイザーはね。前菜とか、食前酒のこと。一般的には、オードブルを頼んだりワインを頼んだり。こっちだと、そのアペタイザーを食事の途中やアペタイザーメニューの中から食後というか、ラストに飲むドリンクをオーダーしたりもするの」
そうなんだ。
「そうなんですか。勉強になります」
「まあ、日本で言う、お通しのようなものよ」
知らなかった。
でも前菜とか、お通しと言われればピンと来る。
「貴博は?」
「俺は、そうだな。せっかくだから、ブルックリン・ブリュワー・ビールでも飲むかな。後は、任せる」
「分かったわ。陽子ちゃんは、生ハム好き?」
「はい。大好きです」
「それならぁ……生ハムのブルスケッタでいいかしら? それと、ドリンクは何がいい?」
「えっ? 私ですか?」
チラッと高橋さんの方を見ると、横目で見られてしまった。
「あ、あの、オレンジジュースで」
「フッ……何で、俺の顔を見る」
高橋さんが、下を向きながら笑っている。
「あら? 食前酒は、いいの? 貴博の顔色を伺ってるところを見ると、お酒で何かやらかした過去でもぉ?」
うっ。
痛いところを、かおりさんに突かれてしまった。
「そ、それは、その……」
「猛獣になるから」
も、猛獣?
「猛獣? 陽子ちゃんが?」
「高橋さん。猛獣って、何なんですか?」
「手が付けられないってこと」
「なーるほど」
「ちょ、ちょっと、待って下さい。私、そんなには……」
「陽子ちゃん。迷子にならないでよー。ほら、貴博。ちゃんと、陽子ちゃんをエスコートして……って、もうしてるか。Sorry!」
そう言って、かおりさんはエレベーターに乗った。
「フッ……。それにしても、よく取れたな」
「まあね。ちょっと技を使ったから」
「技?」
「後で、ゆっくりね」
エレベーターから降りると、目の前にワインレッドともマホガニーとも言える色調の空間が一面に広がった。
まるで、別世界に来たみたい。
かおりさんが、レストランのホストに名前を告げると、席に案内された。
入り口からは想像出来ないが、とてもレストランの中は奥まで広く、椅子も同じ色調のロココ調の家具で統一されていて、中世の建物の中に居るような不思議な感覚のゴージャス感に包まれている。椅子もフカフカで、座り心地もとても良い。
グラスとメニューを持って来たボーイさんにメニューを渡されたが、中を開いてもよく分からない。表紙に書かれたTHE PARLOURという文字が、このお店の名前だということだけは分かった。
「陽子ちゃん。アペタイザーは、何にする?」
アペタイザー?
何? そのサイダーみたいな名前のものは……。
「すみません。その、アペタイザーって何ですか? 知らなくて……」
「ああ。アペタイザーはね。前菜とか、食前酒のこと。一般的には、オードブルを頼んだりワインを頼んだり。こっちだと、そのアペタイザーを食事の途中やアペタイザーメニューの中から食後というか、ラストに飲むドリンクをオーダーしたりもするの」
そうなんだ。
「そうなんですか。勉強になります」
「まあ、日本で言う、お通しのようなものよ」
知らなかった。
でも前菜とか、お通しと言われればピンと来る。
「貴博は?」
「俺は、そうだな。せっかくだから、ブルックリン・ブリュワー・ビールでも飲むかな。後は、任せる」
「分かったわ。陽子ちゃんは、生ハム好き?」
「はい。大好きです」
「それならぁ……生ハムのブルスケッタでいいかしら? それと、ドリンクは何がいい?」
「えっ? 私ですか?」
チラッと高橋さんの方を見ると、横目で見られてしまった。
「あ、あの、オレンジジュースで」
「フッ……何で、俺の顔を見る」
高橋さんが、下を向きながら笑っている。
「あら? 食前酒は、いいの? 貴博の顔色を伺ってるところを見ると、お酒で何かやらかした過去でもぉ?」
うっ。
痛いところを、かおりさんに突かれてしまった。
「そ、それは、その……」
「猛獣になるから」
も、猛獣?
「猛獣? 陽子ちゃんが?」
「高橋さん。猛獣って、何なんですか?」
「手が付けられないってこと」
「なーるほど」
「ちょ、ちょっと、待って下さい。私、そんなには……」

