高橋さんが戻ってくる前に、飲んでしまわないと。
ボトルを元の位置に戻して、慌ててグラスに入っていたワインを急いで飲んでいると、高橋さんが戻ってきてしまった。
「ん?」
「ん?」
無意識に、高橋さんの口調を真似して声に出していた。
すると、高橋さんは何かを悟ったのか、赤ワインのボトルを傾けた。
「お前。まさか・・・・・・」
「デヘヘ・・・・・・」
「デヘヘじゃないだろう。これ、一気に飲んだのか?」
「これ、一気に飲んだのか? 違いますよぉ。まだこれだけ残ってますから、今から飲みきりまーす」
高橋さんの口調を真似しながら、グラスを持って残っていたワインを高橋さんに見せると、瞬時にグラスを取り上げられた。
「ちょっと、高橋さん。返して下さい」
取り上げられたグラスを取り返そうとしたが、高橋さんがグラスを持って立ち上がったので空振りに終わり、慌てて立ち上がって手を伸ばしたがそれもかわされてしまった。
「高橋さん。まだ飲んでますから、返して下さい。ああ!」
すると、高橋さんはグラスに残っていたワインを飲み干してしまった。
「ずるーい。何で、私のワインなのに飲んじゃうんで・・・・・・・うわっ」
高橋さんに抗議している途中で足下がふらついて、よろけてしまった。
「だから、言っただろう?」
そんな私を高橋さんは支えてくれると、静かに椅子に座らせてくれた。
「こうなると分かっているから、飲ませられない」
高橋さん・・・・・・。
「で、でも、偶にはいいじゃないですか。明日はお休みなんですし、私だって・・・・・・」
「ん?」
その先を言うべきか否か、躊躇われて下を向くと何だか酔いが一気に廻ってきた気がした。
「どうした?」
「私だって、飲んでスカッとしたい時だってあります」
本当は、飲んでスカッとしたかったわけではない。山本さんのことが誤解だったことは、正直嬉しかったが、それと同時に何だか先のことを考えると思いやられて不安になっていた。
いつも早とちりをして、高橋さんを誤解して、勝手に不安になって、戸惑って・・・・・・。そんなことばかりの繰り返し。落ちればいいと高橋さんは言ってくれたけれど、それはそれとして、果たしてこの先そんな自分に堪えられるかどうか、自分でも分からなくなっている。
ボトルを元の位置に戻して、慌ててグラスに入っていたワインを急いで飲んでいると、高橋さんが戻ってきてしまった。
「ん?」
「ん?」
無意識に、高橋さんの口調を真似して声に出していた。
すると、高橋さんは何かを悟ったのか、赤ワインのボトルを傾けた。
「お前。まさか・・・・・・」
「デヘヘ・・・・・・」
「デヘヘじゃないだろう。これ、一気に飲んだのか?」
「これ、一気に飲んだのか? 違いますよぉ。まだこれだけ残ってますから、今から飲みきりまーす」
高橋さんの口調を真似しながら、グラスを持って残っていたワインを高橋さんに見せると、瞬時にグラスを取り上げられた。
「ちょっと、高橋さん。返して下さい」
取り上げられたグラスを取り返そうとしたが、高橋さんがグラスを持って立ち上がったので空振りに終わり、慌てて立ち上がって手を伸ばしたがそれもかわされてしまった。
「高橋さん。まだ飲んでますから、返して下さい。ああ!」
すると、高橋さんはグラスに残っていたワインを飲み干してしまった。
「ずるーい。何で、私のワインなのに飲んじゃうんで・・・・・・・うわっ」
高橋さんに抗議している途中で足下がふらついて、よろけてしまった。
「だから、言っただろう?」
そんな私を高橋さんは支えてくれると、静かに椅子に座らせてくれた。
「こうなると分かっているから、飲ませられない」
高橋さん・・・・・・。
「で、でも、偶にはいいじゃないですか。明日はお休みなんですし、私だって・・・・・・」
「ん?」
その先を言うべきか否か、躊躇われて下を向くと何だか酔いが一気に廻ってきた気がした。
「どうした?」
「私だって、飲んでスカッとしたい時だってあります」
本当は、飲んでスカッとしたかったわけではない。山本さんのことが誤解だったことは、正直嬉しかったが、それと同時に何だか先のことを考えると思いやられて不安になっていた。
いつも早とちりをして、高橋さんを誤解して、勝手に不安になって、戸惑って・・・・・・。そんなことばかりの繰り返し。落ちればいいと高橋さんは言ってくれたけれど、それはそれとして、果たしてこの先そんな自分に堪えられるかどうか、自分でも分からなくなっている。

