右隣から声が聞こえ、右隣を見ると左耳に黒いピアスをつけた蓮翔が立っていた。
「ひええっ!?」
わたしはびっくりする。
「……なんでお前、ここにいるんだよ?」
「……読書はどうした、読書は」
蓮翔は小声で尋ねる。
「ど、読書なんてとっくに終わったもんっ」
「へー」
蓮翔は疑いの目でわたしを見る。
「な、何よ、その目はっ!!」
「体は大丈夫なんかよ?」
「蓮翔の手料理食べたから大丈夫っ!」
「そ~かよ。それはそれは良かったな」
「ただ……」
「ただってなんだよ?」
「あのケチャップの粉被りがね……」
「本当のこと書いたのが何が悪いんだよ?」
「お前、粉被りって名前だろ?」
蓮翔は爽やかな笑みを浮かべる。
はあ~~~~!?
「違うからっ!」
「てかその偽爽やかスマイルやめてっ!」
「は?」
「てかお前、髪、ちゃんと櫛で梳いたんかよ?」
「ボッサボサだぞ」
蓮翔の言葉にちょっと傷つくわたし。
「ボッサボサで悪かったねっ!」
「これでも30分かけて結んだんだからっ!」
わたしの両目が潤む。
……あれ?



