一人ホームに残されてから、迷いに迷って1時間後。
わたしは目的地に到着した――――のだが。
「ぜぇっ……ぜぇっ……」
わたしは息を切らし、すでに死にかけであった。
最初、日常品だけは手で持ってこようと思ったけど、
幸い引っ越しに必要な荷物は全て引っ越し業者に頼んで前もって送ってもらっていたので、
荷物は鞄1つで済んだからやっぱり、やめておいて良かった。
ここにくるまでの間に、松葉杖を突き、背中の曲がったおばあちゃんに、
『あら、お譲ちゃん大丈夫? 大丈夫なの?』
って心配されちゃった。
普通、逆だろおおおおおおおっ!!!!
この若さで心配されるとは、終わったな、わたし。
目の前を見ると、
鉄筋コンクリート造地上5階建てのマンションが建っていて、レンガ調の外装になっている。
息を整える間、わたしの過去を今から、ざっくりと振り返りたいと思う。



