バァンッ!!
 父さんがテーブルを強く叩いた。

「いい加減にしないか!」
「蓮翔、お前はいつも反論ばかりだな!」
「母さんを困らせるんじゃない!!」
「聖川さんと今日にでもデートするんだ! いいな!?」 

「また、命令かよっ!!」
「俺の気持ち、無視しやがって!!!!」
「うっせぇんだよ!! ジジイ!!!!」

「ジジイだと!?」

 父さんがガタッ! と椅子から立ち上がり、俺に近づいてきた。
 俺は父さんを睨みつける。

「なんだ、その顔はっ!!!!」

 父さんがカッ! となり、殴りかかってきた。


「父さんっ!!!!」


 母さんと姉さんが叫ぶ。

 ガシッ! 
 俺は父さんの拳を右手で受け止める。

「なっ……!?」

「殴れなくて残念だったな! 父さん!!」

「お前っ……!」

「俺はもう、命令されて動く子供(ガキ)じゃねぇんだよ!!」

「親になめた態度とって、十分、子供(ガキ)じゃないか!」
「一体、お前は聖川さんの何が気に食わないんだ!?」

「聖川、聖川って、その名前出すんじゃねえよ!!!!」

 ガッ!! 俺は父さんの胸倉を掴む。

「仕方ねえじゃんっ!!」