「いってぇっ」
 翌日。部屋で制服姿のわたしと蓮翔は、そう同時に言った。

「筋肉痛で体中がっ……」

「俺は腰がっ……」
「バドやっただけで筋肉痛になるとか、バアさんじゃん」

「そう言う蓮翔だって、変な姿勢でキスし過ぎて腰痛めるとか、ジイさんじゃんっ」

「何のし過ぎだって?」

 わたしの顔がかああっと熱くなる。

「な、なんでもないっ」

「へぇ~。てか、早く朝飯食べねぇと遅刻するぞ」

「蓮翔もね!」

 私は兎人と朝ご飯を食べ始める。 

 今日の朝のメニューは、サトイモときのこのお味噌汁と松茸の炊き込みご飯で、
 ああ、9月になったんなぁ、と実感する。

「いや……てかなんで松茸みたいな高級素材があるのっ!?」

「昨日、お前のお母さんから送られてきてた。まだ残りがそこのダンボールの中にある」

「普通、そういうのわたしに黙って開けるかな」

「まぁ、お前のものは俺のものってことで」

「何それっ!!」

「……ところでさ、お前、今日の試験大丈夫なんかよ?」