二神山から戻ったイヨは神の意思をサルタに告げた。

「山人国の兵が来ます。私を彼の国へ連れて行くようです。」

「何故だ!…
そなたの能力が欲しいのか?
それとも…?」

サルタはいぶかしげに尋ねた。

「…。
でも拒否すれば、多くの村人が彼の国へ連れて行かれ、奴隷として働かされるでしょう。」

イヨは哀しげな顔色で答えた。