彼は少し視線を落とし、顔を曇らせる。
「拓馬は琉依ちゃんみたいな子がタイプだから会わせたくない。」
「……………えっ?私?」
「キャーーー!川瀬先輩と朝倉先輩が琉依のこと取り合ってるところ見たいーーー!」
「ちょっと莉央。いい加減にして。」
「拓馬先輩すげーモテるのに何で彼女作らないんですか?」
「俺に彼女ができたら、拓馬も彼女作るらしいよ。」
「実糸先輩のこと大好きっすね笑 確か、中学の時からずっと仲良いんですよね。」
「うん。そもそも“俺のこと眼中にない人が好き”って言ってたから、告られても付き合う気になれないんじゃない?」
「イケメンに靡かない女なんて琉依くらいじゃん!」
「もっと他にいるでしょ…。」
