まさかあの2人と同じ場所に来ていたとは。
奇遇というか………災難というか………。
「琉依ちゃん、明日水沢さんに詰められちゃうんだ〜」
他人事だと思って面白がってる…。
「はぁ…。黙秘で押し通せるかな。」
「黙秘するの?俺に告られてデートに誘われたって言えばいいじゃん。」
「いやだから…それが問題なんだって…」
説明する気もなくなるくらい平然とする彼を見てると、事情聴取のシミュレーションをする私が馬鹿馬鹿しくなってきた。
自分がどんな存在なのか、自覚してよ…。
気付くと私の手持ちメダルは空になっていた。
彼も最後の数枚を入れ終わると、私達の賭けは呆気なく終わった。
