さて……。

上を見上げれば、木の葉の隙間から覗く太陽と青い空
心地よい風が頬を撫で、樹々の間を通り抜けて行く。

さらさらと木の葉が歌い、
それに対抗する様にセミも声を張り上げる。


――びょーん


辺りを見回せば子供たちがはしゃぎまわり、
たまの休日を家族で暮らそうとしているのだろう、
弁当などを広げてちょっとしたピクニックを行なっている人達もいる。


――びゃーん


その他にも、
犬の散歩を本当にゆっくりとしたスピードでしている老人。
噴水の前にあるベンチに座って楽しそうに会話している恋人たち。

この公園には様々な休日を過ごしに来る人達がいた。


――びょぃーん


そんな人達に、
俺は言わないといけないことがあるとおもうんだ……。


もう、ほんっとうにごめんなさい!!


――びょゎーん


「おい」

「ん〜?」

「おいって」

「なに〜?」


――みょーん


間の抜けた音が公園内に響き渡る。
その音の発生源は俺の隣。
ギターを抱えて、何か不満たらたらな顔がこっちを見上げている。

いや、みょーんって音をギターでどうやって出したのかも気になる所なんだけど……。