いきなりめげそうです。


あれから一ヶ月経ったのに、潮田くんの声は授業でしか聞いたことがない。

「るーちゃん、移動教室だよー」

「きょーちゃん、申し訳ないんだけどまた先に行っててもらっていいかな?」

せっかく仲良くなったけど、きょーちゃんと行動するのは潮田くんをお喋りにさせるまでお預け。

「また潮田くん?頑張るのもいいけど、傷つかない程度にね?」

「大丈夫!この私に限って傷つくなんてありえないよ!」