妖目の恋煩い〜猫と宴と…

「うーん……?……ん…」


目が覚めた。


また不思議な夢を見ていた気がする。



「うーん…いつ寝たんだろう…」


意識を失った記憶があまりない。


ぼーっとしながらむくりと起きる。


「えっと…」


確か、突然息が苦しくなって、焔さんが何か薬みたいな物を飲ませてくれたような気がする。


「今、何時だろう…」


カーテンは閉まっているけど、光が入ってるからまだ夜ではなさそうだ。


〈ガチャ〉


「!」


「あ、起きたんだ。よかったー」


扉の音と同時に焔さんが入ってきた。


「あの…」


「ごめんね、様子見に来ただけだから。すぐ出て行かなきゃだめなんだ。ごめんね、多分夜になると思うから」


「そうですか…」


(お仕事なのかな?)


「頑張ってくださいね」


「………うん」


「?」


なぜか焔さんは扉の方に向かわず、ベットに近寄ってくる。


「えっ」


そのままベットに手を付いて私の頭に手を置いた。


「あの…」


「ありがとうね」


「えっ…!?」


その直後、焔さんは顔を近付けてきて、そのまま頬に口づけをしてきた。


「じゃあねー」


「っ…」


頬さんはそそくさと部屋から去っていった。


キスされた頬を手で抑えて口をパクパクさせていた。


「また…ちゅーされた…」


(なんで…?)



やっぱりどう考えても奴隷の扱いじゃない気がする。


待遇と言い部屋と言い食事も。


自由は確かにないけど、これじゃあまるでお人形扱いな気がする。


「はあ…」


洗面所で口と顔を洗い鏡をじっと見る。


「うーん…やっぱり私だ」


どっからどうみても私だった。


なんだろうな、本当に…。