妖目の恋煩い〜猫と宴と…

(生身の人間って私の事?)


何その呼び方…すごく嫌なんだけど。


でも、今「助けてあげようか」って言われた。


(助けてくれるの? また)



「じゃあ、君に選択肢をあげよう」


(選択肢?)


すると、男性は妖しい笑みを見せては私にこう告げる。


「2つ選択肢をあげるから好きな方を選んだらいいよ」


(2つ?)


彼が提案した選択肢というのは、私が予想していたものとは少しいやだいぶ違っていた。


というか、驚くべきものだった。



「1つはこいつらに食われるか、もう1つは俺が君を助ける代わりに俺の奴隷になるか、かな」


「…はい?」


(えっ今なんて言ったの?)


「えっ」



「焔様っ探しましたよ! 勝手に居なくならないでください。ほら、帰りますよ!」


「………」


どこからと執事ぽい格好の人が現れた。


「ん? なんですか、この子は。ていうかなんですか、この人だかりは」


「んーこの子、例の子。襲われてたから助けてあげたの。で、今は交渉中」


「はっ? 何のですか…?…ちょっと、また変な事を考えてるんじゃあ。
ていうか、その事はほっとけばいいと旦那様が言っていたじゃないですか」


「あのね…それはできない事だよ」


「焔様…けど」


何か揉めている感じもするけど、というか交渉中って交渉も何も理不尽な選択に迫られているだけなんだけど。



「さて、どうする?」


彼は再度また私に選択を迫らせてくる。


「……」


(どうするって言われても)


「ふう…まあ、選びたくなければそれでもいいよ。けどね、そうなると分かるよね? 選択肢…」


「……」


(この人達に食べられる…)


食べられるって、やっぱりさっきの宴があったような事をされるって事だろうか。


(それは、絶対に嫌だ…)


「まあ、悩むのも無理もないか。でも、安心しなよ。無理やりも酷い事もしないから、ただちょっと自由を奪うだけだから」


(自由…)


信じていいのだろうか。


でも、このままだときっと誰も助けてくれない。


明らかにこの人の態度がさっきの態度と違うから余計に怖さを感じるのは、きっと気のせいではない。