私もゆっくりと立ち上がって、あたりを見渡してみる。

「ねー組もー!」 「田中はこっちなー」 「ねぇ、男子のペアどうするー?」

 わ、わ、みんなはやい!

 このスピード感、どうやらみんな事前に班を組む約束をしていたみたいだ。

 どんどん作り上げられていくグループに、呆然とする。

「……おい、凛さまひとりだぞ」

 後ろから男の子の声がして、ドキッとする。

「お前声かけて来いよ。班組みませんかって」

「いやいや無理だろ!まぶしすぎて校外学習どころじゃなくなる」

「それもそうか……」

 それもそうかって‼︎

 それはそうじゃないよ‼

 まぶしくないよ! 普通に肉眼で見られるよ! 目に優しいよ~~~!

 うわぁどうしよう、どうしよう!

 案の定な事態に、私の心臓の音はバクバクと早く大きくなっていって、冷や汗が背中に伝い始めた。

 
 とにかく誰かに声をかけなくては、と一歩踏み出そうとした、その時。

 突然後ろから制服の裾をクンッと引っ張られた。


 「⁉」