飼い始めたイケメンがずっとくっついて離れてくれない。

 ボフンッ


「心~~~っ!」

 
 大きくなった体で、心の首に腕をまわしてぎゅうっと抱きつくと、心がしっかりと受け止めてくれる。


「っ、凛……!」


 心が、ひどく安心したような声で私の名前を呼んだ。

 その優しさに、ぬくもりに、胸の内から暖かいものが溢れ出す。


「心、心、なんでわかっ……、あり、ありが、うぅ~……っ」


 涙が邪魔して全然うまく喋れない。


「なんか必死な感じが凛な気がして……はー!とにかく無事でよかー……!」


 その時、心が何かに気付いた。

 咄嗟にガバッと私の体を庇うようにして閉じ込める。