響が手を離したところに、クラスメイト達が次々やってくる。

「やっぱ二人、できてたんじゃん!」

「美男美女にもほどがある……!ちょっと写真とっていい?」

 目をキラキラさせたクラスメイトがカメラを構えた。

 えっ、ど、どうしよう……

「……もうちょっとくっついとく?」

 響が耳元で言って、バッと見上げる。

 なぜかちょっと嬉しそうだ。

「なんか、楽しんでる?」

「うん。楽しい。本当に付き合ってもいいかも」

「っ、え?」


 響がふ、と笑った。


「嘘だよ」


 そう言って響は、また私の肩を抱き寄せてカメラに向かってピースした。