疑問は解消されないまま自分のクラスの前に着いて、いつものように教室の扉を開ける。

 すると、反射的にこちらを見るクラスメイト達からの視線が、いつもと違う。


「……?」

「ちょっと! 凛!」

「あ、セイラ。 おはよ」

「おはよ、って言ってる場合じゃないよ! これ!」

「ん?」


 セイラが私にスマホを見せてくれる。

 誰かのSNSの投稿みたいだ。

 そこには私とキョンが並んで歩く姿と、『Y中のNくん、Tさんの家に行ってた〜! これ絶対付き合ってるわ(笑)』という文言。

 
 ……あ! これ、こないだうちでたこパした時の……!

 みんなにバレないように帰ったつもりだったけど、見られてたんだ……!

 
「これ、どういうこと?凛の家に中志津くん行ったってこと?聞いてないよ、凛!」

「えっとー、これは、えっとー、これには深いわけがー……」