「はー、おっかし」

「いっ、いいのっ? 入江さん、ほんとに仲良くしてくれるの……?」

「セイラ」

「……!」

「セイラ、ね」

「…………セイラ」

「ふふ、うん」

「あ、わたし、凛……!」

「フフッ。うん。凛」

「……セイラ」

「……凛」

「セイラ……!」

「……あはは! なんだこれ、気恥ずかし~」

「っ……!」

「だから泣きすぎだって~!」




 ――入学してから、数か月。

 月寄凛、ようやく胸を張って仲良くできる女の子のお友達ができました。