飼い始めたイケメンがずっとくっついて離れてくれない。

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「……はい。 できた」


 保健室にて。

 私の指に包帯を巻き終えた養護教諭の広瀬先生が、私の頭にポンと手を置いた。


「カッター使うときは気をつけてね。 場所によってはもっと大変なことになったりするんだから。 担任の先生には生徒に無茶ぶりするなって私から言っとくわ」

「はい……すみません」


 自分の情けなさに、広瀬先生の優しさがしみて、目尻に涙が浮かんだ。
 

「まったくもー。 大の男がこれぐらいの血で取り乱すなんて情けないですよ!」


 広瀬先生が隣に立っていた壺井先生の背中をバシッと叩いた。


「うっ……いや、おっしゃる通りです」


 壺井先生は頭をかいて困ったように笑った。

 どうやら壺井先生、広瀬先生には頭が上がらないみたいだ。