「俺、野球部なんだ。吹部の応援、めちゃくちゃ楽しみにしてる。よろしくな!」
そう言うと、白い歯を見せてニカッと笑う。
「あ……はい」
「え、ひょっとして知らない? うちの野球部って、結構強いんだけど」
知ってます! 超有名ですよね!?
……って、本当は言いたい。
だってわたしは野球部の応援に憧れて、中学でも吹奏楽部に入ったんだから。
この学校に来たのも、昨年の夏の甲子園での応援演奏を聴いたからだから。
真夏の澄み切った青空に、高らかと鳴り響くトランペットの音。
そのトランペットの音に負けじと響く、金属バットが硬球を弾き返すカキーン! という甲高い音。
思い出しただけで、胸が熱くなる。
けど。わたしの担当楽器は、フルート。
そう言うと、白い歯を見せてニカッと笑う。
「あ……はい」
「え、ひょっとして知らない? うちの野球部って、結構強いんだけど」
知ってます! 超有名ですよね!?
……って、本当は言いたい。
だってわたしは野球部の応援に憧れて、中学でも吹奏楽部に入ったんだから。
この学校に来たのも、昨年の夏の甲子園での応援演奏を聴いたからだから。
真夏の澄み切った青空に、高らかと鳴り響くトランペットの音。
そのトランペットの音に負けじと響く、金属バットが硬球を弾き返すカキーン! という甲高い音。
思い出しただけで、胸が熱くなる。
けど。わたしの担当楽器は、フルート。