Special Edition ②


リュブリャナ空港からプライベートジェットで飛び立った私達は、クロアチア共和国に降り立った。
スロベニアからさほど離れていない南ヨーロッパにある国。

夜遅くにホテルにチェックインして、翌日はのんびりと一日市内観光をした。
アドリア海の宝石と言われるだけあって、青く澄んだ海が綺麗で、風光明媚な景色を堪能した。

翌日、帰国するのかと思いきや、朝からスタッフにヘアメイクを施されている……。
二日前の出来事が蘇る。
これって、もしかしなくても……。

クラシカルドレスの王道でもあるロールカラーのドレス。
刺繍やレースなどの飾りは一切なくて、デザイン自体はシンプルなのに、生地に上品な艶感があるため美しさがより際立っている。
照りの出ているパールのネックレスとピアスとヘッドドレスがあしらわれ、二日前とは全く違うウェディングドレス姿に仕上がった。

「綺麗だな」
「哲平さんっ、これって……」
「見ての通りだ」

彼の考えていることは複雑すぎて分からない。
新婚旅行をしながら、記念写真を沢山撮るのだろう。
一生に一度だから、こういう贅沢があってもいいのかもしれない。
私には、かなり贅沢すぎるけれど、この先の人生、彼に尽くせば……。

「そろそろ、出発のお時間です」
「はい」



「えっ……」

車が停車した先は、市内の中心にあるザグレブ大聖堂。
昨日観光した際にチラッと見た建物だ。
二本の尖塔が聳え立つ美しい大聖堂。

二日前に挙式したばかりなのに、何故か今日また挙式をするらしい。
数百年という長い年月をかけて建造された大聖堂は、揺るぎない愛の象徴だそうだ。