「哲平さん?」
「ん?」
「あの人達、うちの人達ではないですよね?」
「ん」
やっぱり。
一人は警護をするような体躯のいい男性。
もう一人は、スタイリッシュな秘書のような雰囲気を醸し出す女性。
どちらも初対面だけど、彼らは私達のことを知ってる感じ。
頭に『?』が沢山飛び交った、その時。
「御影さんの所の人だ」
「御影さん?」
「ん。この旅行に帯同してくれる事になってる」
「えっ?!」
「というより、この旅行の手配の殆どを御影さんがしてくれたんだけど」
「えぇぇぇっ?!」
「俺だけではちょっと不安で。相談したら、一つ返事で受けてくれたから」
「……そうなんですね」
さすが世界屈指の財閥なだけある。
荷物を預けたスタッフが戻って来た。
男性の名は赤堀さん、女性の名は福田さん。
赤堀さんはやはり警護担当らしく、執事的な事もしてくれるらしい。
福田さんはヘアメイクや買い物等、私のことを中心に動く手筈になっているらしい。
それと、彼らだけでなく、到着した先にもそれぞれに担当してくれるスタッフがいるというのだから、呆れてものも言えない。
お金持ちの道楽というのかしら?
次元が違い過ぎて、眩暈がしそう。
「えな、行くぞ?」
「あ、はいっ」
あれよあれよいう間に保安検査場へと。
**
飛行機はまさかのプライベートジェット。
ビジネスクラスなら乗った事があるけれど、ファーストクラスでさえ乗ったことが無いのに、プライベートジェットって…。
高級感のあるレザーシートはふんわりしているのに座り心地がよく、お尻が疲れにくい。
見るもの全てが高級感があって、私達へ向けられる視線も特別な感覚に陥る。



