Special Edition ②


数十社にも及ぶブランドにアカウントを作り、新商品の頻度やデザインの充実さ、お知らせメールの頻回さや通販商品の市場調査を兼ねて、データ取りをした。
そして、現代のIT時代に沿った斬新さと、老若男女問わず『Berissimo』を愛用して貰えるように考え出したもの。

「既存のアカウント登録の情報を共有する形で、『毎日ログイン』を促し、それらから住んでる地域や年齢、性別などのデータ取りが自動で集計される設定にしてあって、その上で『ミニゲーム』をクリアすることで通販サイトで使用できるポイントが付与されるシステムを作ったの。ゲームは全部で五種類、難易度も三段階用意してある。ポイ活する人が多い中、下着ブランドではどこもやってない」
「このゲームって、どっかから引っ張って来たやつ?ライセンスは?」
「ゲームのプログラミングはあまり得意じゃないの。だから、大学時代の友人にアドバイス貰って私が作った」
「……凄いな」
「試しにレベル1でやってみる?」
「あぁ」

ランジェリーブランドらしく、下着をモチーフにしてみた。
画像の解像度はまだまだ改良の余地ありだと思うけれど、システム自体はほぼ完成している。

UFOキャッチャーのように左右に動くアームをタイミングよく動かし、散りばめられているアイテムを掴み上げるというミニゲーム。
掴んだアイテムによりポイントに差があり、クリアできる総合ポイントが決まっている仕組み。

「パソコンバージョンとスマホやタブレットのバージョンとそれぞれ組んであるから」
「凄い大変だっただろ、仕事もしてるのに」
「いっくんの方がもっと沢山仕事してるじゃない」
「俺は経営者だから当たり前だ」