Special Edition ②


まぁ、最初は色々することがあるだろうと譲歩した俺は、先に入浴を済ませた。

濡れた髪をタオルで拭きながら浴室から出ると、キッチンで手際よく料理している芽依。
本当に隙が無い。
今日くらいは脳内を俺で埋め尽くして欲しいのに。

「何してんの?……風呂空いたよ」
「明日の朝食の用意と作り置きを少し」
「相変わらずだな」
「こうでもしないと………お、お風呂に入って来ますっ!」

へぇ~、結構動揺してんじゃん。
見た感じは平気そうに見えたけど。

無表情を張り付ける癖がついてるらしい。
あの仮面を外せるのは俺だけだもんな。
フッ、マジで堪んねぇ~~。


冷蔵庫から缶ビールを取り出し、プシュッと開ける。
この後のことを考えたら、ちょっと緊張して来た。

自分でハードル上げたからには、しっかり責任取らないとな。



風呂から上がった芽依。
やっぱり緊張してるようで、視線が一切合わない。
そんな彼女も可愛く思える。

「ワインでも焼酎でも、少し飲めば?ほろ酔いくらいの方が…」
「じゃあ、日本酒を。ワインだと開けちゃうと勿体ないので」
「別に気にしなくていいのに」

こういう細かなことを気にするのが、結構好き。
図々しく何も考えずに甘える女と違うのが、すげぇ好き。

既に缶ビール二本ほど飲んだ俺は、チーズをつまみに日本酒を飲む芽依をじっくり眺める。

「芽依ってさ、何でそんなに可愛いの?」
「っ……、酔ってます?」
「酔ってないよ」
「酔ってますね」
「酔ってねーって」

何が可愛いんだろう。
パーツか?
雰囲気??
あー、全部か。