「俺達、二週間前に入籍したんだけど?今から、戸籍謄本でも取りに行くか?」
「っ……」
俺の言葉に固まる奥さん。
今までの放埓人生を振り返っても、こんな風にお預け喰らったこと一度もないよ?
俺、そうとう溜まってますよ?奥さん。
「あ、そうそう。婚前契約の第七項、如月 芽依以外の女性とは、今後一切関係を持たないってのもある」
「っっ……」
「この俺を独占するんだから、愛される覚悟はできてるんだろうな……?」
「っっっっ~~~~~っっ」
赤くなったり青くなったり。
照れる顔も焦る顔も可愛すぎる。
初夜を待ちぼうけ喰らった俺の心中察してくれ。
これくらいじゃ気が済まないっての。
芽依に当たっても仕方ないんだけど、お前を抱く日をずっと待ち侘びてたんだよ、俺は。
他の女を抱く時だって、常に頭から離れなくて。
何度も何度も諦めようとしたのに、諦めきれなくて。
結局、拗らせに拗らせて八年。
よく我慢したと思う。
表参道の雑貨屋で、お揃いのグラスや箸など小物類を購入。
結婚するまで家具や雑貨類も一切要らないと一線を引いていた彼女との約束を守っていた俺は、漸く一歩踏み出せた気がした。
十七時を少し回ったところで、人気のレストランで夕食を済ませ、その足でスーパーマーケットに立ち寄る。
両手に余るほどの食材を買い込んで、十九時少し前に自宅へと戻った。
「お風呂どうする?一緒に入る?」
「お先にどうぞ」
「一緒に入らな「お先にどうぞ」
「……じゃあ、入って来る」



