瀬名くんと無事仲直りを終えて、凜に報告すると、凜は悔しそうな、だけれどうれそうな表情で祝福してくれた。
その日の夜のことだ。
家に帰ってしばらくしたころに、私のスマホが震えた。
(・・・ん、音央ちゃんから電話・・・?)
不思議に思いながら電話に出る。
「もしもし」
『あかり、今大丈夫?』
「うん」
音央ちゃんの声に焦りはなく、とりあえず何かトラブルなどで電話してきたというわけではなさそうだ。
私は安心してベッドに腰かけて続きを待つ。
『聞いたよ、涼我から。仲直りしたんだって?』
「あ、うん、そうなんだ」
教室にいるときはそんな話してなかったから・・・もしかしたらいっしょに帰ったのかもしれない。
そう思うと、もやっとした思いが心の中で生まれた気がした。
だけどそれが悟られないよう、私は努めて明るい声でつづけた。
「ほんと、音央ちゃんたちには迷惑かけてごめんね・・・!」
『そーだよ、あの日はどうしようかと思ったんだからねー?』
「あはは・・・お騒がせしました・・・」
音央ちゃんは、うそうそ、と笑ってくれた。
『あかりと涼我の友達として、二人が仲直りできてよかったって思うよ。おめでと』
「うん、ありがとう」
『でも・・・さ』
音央ちゃんはそこで言いよどんだ。
『・・・涼我を好きな女としては、ちょっと、複雑だったよ』
「・・・・!」
私と音央ちゃんの間に、しばし沈黙が流れた。
私はそれを吹き飛ばすように話し出す。
「・・・や、やだなぁ・・・別に瀬名くんとは友達に戻っただけだし・・・!」
私の言葉に、音央ちゃんがほっとしたように小さく息をついた。
『・・・ん、だよね』
「そうそう」
『じゃあさ、協力してくれないかな?』
「・・・え?」
音央ちゃんのセリフを、思わず聞き返した。
『あかりとさ、初めて話した時から言ってたじゃん、あたしは涼我が好きって。だからさ、テスト終わりのデートにすべてをかけてるわけ』
「・・・う、うん・・・」
『その日のデートのことで、お願いしたいことがあって』
なんだか・・・とてつもなく耳をふさぎたくなった。
だけどそういうわけにもいかない。
私は声が震えないよう細心の注意を払いながら、音央ちゃんに続きを促した。
「・・・お、お願いって・・・何・・・?」
『うーん・・・、一応先に確認しておきたいんだけど、ほんとに協力してくれる?』
「・・・えっと・・・」
瀬名くんと、音央ちゃんの恋に協力・・・・。
私は瀬名くんとも音央ちゃんとも友達だ。
だからかな、二人がくっついてしまうと・・・心から祝福できない。
それは・・・音央ちゃんとの時間が減るのがさみしいの?瀬名くんとの時間が減るのがさみしいの?
なんとなくわかっていても・・・・認めたくない。
だって、私のこのもやもやさえ無視すれば、すべてがうまくいくんだもん。
みんなが笑える未来を目指せるんだもん。
私は電話越しの音央ちゃんに聞こえないよう静かに息を吸い込むと、口を開いた。
「・・・わかった。任せて」
『いいの?』
「・・・うん」
『ありがとうっ!』
そして私が承諾したことを受けて、音央ちゃんは「お願い」について話し出した。
『・・・で、そのお願いっていうのはね・・・』
それは私がなんとなく想像していた内容とは全く違う、驚くべきものだった。
その日の夜のことだ。
家に帰ってしばらくしたころに、私のスマホが震えた。
(・・・ん、音央ちゃんから電話・・・?)
不思議に思いながら電話に出る。
「もしもし」
『あかり、今大丈夫?』
「うん」
音央ちゃんの声に焦りはなく、とりあえず何かトラブルなどで電話してきたというわけではなさそうだ。
私は安心してベッドに腰かけて続きを待つ。
『聞いたよ、涼我から。仲直りしたんだって?』
「あ、うん、そうなんだ」
教室にいるときはそんな話してなかったから・・・もしかしたらいっしょに帰ったのかもしれない。
そう思うと、もやっとした思いが心の中で生まれた気がした。
だけどそれが悟られないよう、私は努めて明るい声でつづけた。
「ほんと、音央ちゃんたちには迷惑かけてごめんね・・・!」
『そーだよ、あの日はどうしようかと思ったんだからねー?』
「あはは・・・お騒がせしました・・・」
音央ちゃんは、うそうそ、と笑ってくれた。
『あかりと涼我の友達として、二人が仲直りできてよかったって思うよ。おめでと』
「うん、ありがとう」
『でも・・・さ』
音央ちゃんはそこで言いよどんだ。
『・・・涼我を好きな女としては、ちょっと、複雑だったよ』
「・・・・!」
私と音央ちゃんの間に、しばし沈黙が流れた。
私はそれを吹き飛ばすように話し出す。
「・・・や、やだなぁ・・・別に瀬名くんとは友達に戻っただけだし・・・!」
私の言葉に、音央ちゃんがほっとしたように小さく息をついた。
『・・・ん、だよね』
「そうそう」
『じゃあさ、協力してくれないかな?』
「・・・え?」
音央ちゃんのセリフを、思わず聞き返した。
『あかりとさ、初めて話した時から言ってたじゃん、あたしは涼我が好きって。だからさ、テスト終わりのデートにすべてをかけてるわけ』
「・・・う、うん・・・」
『その日のデートのことで、お願いしたいことがあって』
なんだか・・・とてつもなく耳をふさぎたくなった。
だけどそういうわけにもいかない。
私は声が震えないよう細心の注意を払いながら、音央ちゃんに続きを促した。
「・・・お、お願いって・・・何・・・?」
『うーん・・・、一応先に確認しておきたいんだけど、ほんとに協力してくれる?』
「・・・えっと・・・」
瀬名くんと、音央ちゃんの恋に協力・・・・。
私は瀬名くんとも音央ちゃんとも友達だ。
だからかな、二人がくっついてしまうと・・・心から祝福できない。
それは・・・音央ちゃんとの時間が減るのがさみしいの?瀬名くんとの時間が減るのがさみしいの?
なんとなくわかっていても・・・・認めたくない。
だって、私のこのもやもやさえ無視すれば、すべてがうまくいくんだもん。
みんなが笑える未来を目指せるんだもん。
私は電話越しの音央ちゃんに聞こえないよう静かに息を吸い込むと、口を開いた。
「・・・わかった。任せて」
『いいの?』
「・・・うん」
『ありがとうっ!』
そして私が承諾したことを受けて、音央ちゃんは「お願い」について話し出した。
『・・・で、そのお願いっていうのはね・・・』
それは私がなんとなく想像していた内容とは全く違う、驚くべきものだった。

