「とりあえず今日は俺ら以外参加できなそうだし、二人でできることをやろう」
「二人で・・・となると作業はむりだよね・・・・、イメージ図作るとか?」
「それいいね」
私はルーズリーフの紙を一枚もってくると、紙全体に大きく四角を描いた。
「何この四角」
「教室!」
「あーなるほど」
「教室のどこに何を設置するのかを描こうと思って」
二人して、まずは設置したいものを話し合う。
とりあえずコスプレ、映えスポット、写真デコ、トリックアート・・・、と出していく。
私はまずシャーペンで教室の端の方を囲う。
「入口から見えにくいこのあたりに着替えスペースを作って・・・・、ここで着替えれるようにしよう」
「いいね、その近くに身に着けられるアイテムとかコスプレの服とか置いておこうよ」
「あ、それにいろんな形をくりぬいた色紙とか置いとけばさ、それをカメラのレンズにあてて撮る、とかどう?あ、でもまとめて置いとくと人が殺到するかも・・・」
「じゃあ服は着替えスペースの近く、アイテムは入り口付近って感じで分けよう」
言われた通り、入り口の再度にアイテムのスペースを書き入れる。
こうして30分ほどで全体像ができあがる。
「・・・うん、じゃあ映えスポットとかトリックアートのデザイン考える?」
「結構ネットとかでもいろいろよさそうなのあがってるんだよねー」
二人してあーでもないこーでもないと話しながらデザインを決める。
「うーん、かわいい系ばっかだと男子が集まり悪いかも」
「そう?俺別に花とかハートの前でも普通に写真撮れるけど」
「それは瀬名くんだからでしょ。でもハートは残しておきたいよねぇ、文化祭って文化祭期間にできたカップルが盛り上がってそうじゃん」
「めっちゃ偏見だけど絶対そう」
とりあえず長々と話し合った末に決まった教室の配置図とデザイン案をクラスのグループに送信する瀬名くん。
返信を待つ間に必要な材料を考えていると、突然教室に担任の先生が入ってきた。
「おーい、最終下校だぞー・・・・ってなんだ、準備参加してるのお前らだけなのか」
思わずって感じでつぶやいた先生に、私と瀬名くんは二人して苦笑する。
「一応最初は凜ちゃんとか学級委員の子たちもいたんですけどねー」
「にしたって少ないなぁ・・・・三年生なんか最後の文化祭だからって初日からとんでもない人の数がそろってたぞ」
「でも三年生も部活あるんじゃないですか?」
「三年は引退してる人も多いからなぁ、それでじゃないか?」
そうか、三年生はもう引退している人が多いのか。
だとすると私たちは余計に不利な気がする・・・・。
「これはやばいね・・・」
瀬名くんは苦笑いしながらそうこぼす。
確かに、このままはやばそうだ。
私たち二人ではかかりきりになっても間に合わないかもしれないのに、演劇の方や係の方にも顔を出さなくてはならないのだ。
「クラスラインに手伝える人来てとは送ったけど、個人的に帰宅部の子たちには連絡まわすよ。今日伝えておけば明日残ってくれる人もいるかもしれないし」
「ありがとう瀬名くん・・・・」
こうなってくるとクラスメイトの連絡先を全然知らない自分に嫌気がさしてくる。
「私じゃあまり手伝えないけど、凜にも協力してもらって私からも連絡まわすね・・・!」
「ん、明日はもうちょっと人集まるといいね」
「そうだね。各部活の休みも把握しておけば部活が休みの人にも個人的に連絡まわせそう」
「じゃあついでにそれも聞いてまわっとくね」
「うん!」
二人で思わず話し込んでいると、先生に声を掛けられる。
「おーい、仲がいいのはいいが最終下校だぞー」
「あ、そうだった。つい仲が良くって話し込んじゃったね、あかりちゃん」
私はそうふざけて話しかけてくる瀬名くんを無視して先生に返事を返すと、大急ぎでかばんをつかんだ。
「ほらふざけてないで帰るよ!瀬名くん!!」
「はーい」
明日はちゃんと人が集まりますように、と心の中で祈りながら教室を後にした。
「二人で・・・となると作業はむりだよね・・・・、イメージ図作るとか?」
「それいいね」
私はルーズリーフの紙を一枚もってくると、紙全体に大きく四角を描いた。
「何この四角」
「教室!」
「あーなるほど」
「教室のどこに何を設置するのかを描こうと思って」
二人して、まずは設置したいものを話し合う。
とりあえずコスプレ、映えスポット、写真デコ、トリックアート・・・、と出していく。
私はまずシャーペンで教室の端の方を囲う。
「入口から見えにくいこのあたりに着替えスペースを作って・・・・、ここで着替えれるようにしよう」
「いいね、その近くに身に着けられるアイテムとかコスプレの服とか置いておこうよ」
「あ、それにいろんな形をくりぬいた色紙とか置いとけばさ、それをカメラのレンズにあてて撮る、とかどう?あ、でもまとめて置いとくと人が殺到するかも・・・」
「じゃあ服は着替えスペースの近く、アイテムは入り口付近って感じで分けよう」
言われた通り、入り口の再度にアイテムのスペースを書き入れる。
こうして30分ほどで全体像ができあがる。
「・・・うん、じゃあ映えスポットとかトリックアートのデザイン考える?」
「結構ネットとかでもいろいろよさそうなのあがってるんだよねー」
二人してあーでもないこーでもないと話しながらデザインを決める。
「うーん、かわいい系ばっかだと男子が集まり悪いかも」
「そう?俺別に花とかハートの前でも普通に写真撮れるけど」
「それは瀬名くんだからでしょ。でもハートは残しておきたいよねぇ、文化祭って文化祭期間にできたカップルが盛り上がってそうじゃん」
「めっちゃ偏見だけど絶対そう」
とりあえず長々と話し合った末に決まった教室の配置図とデザイン案をクラスのグループに送信する瀬名くん。
返信を待つ間に必要な材料を考えていると、突然教室に担任の先生が入ってきた。
「おーい、最終下校だぞー・・・・ってなんだ、準備参加してるのお前らだけなのか」
思わずって感じでつぶやいた先生に、私と瀬名くんは二人して苦笑する。
「一応最初は凜ちゃんとか学級委員の子たちもいたんですけどねー」
「にしたって少ないなぁ・・・・三年生なんか最後の文化祭だからって初日からとんでもない人の数がそろってたぞ」
「でも三年生も部活あるんじゃないですか?」
「三年は引退してる人も多いからなぁ、それでじゃないか?」
そうか、三年生はもう引退している人が多いのか。
だとすると私たちは余計に不利な気がする・・・・。
「これはやばいね・・・」
瀬名くんは苦笑いしながらそうこぼす。
確かに、このままはやばそうだ。
私たち二人ではかかりきりになっても間に合わないかもしれないのに、演劇の方や係の方にも顔を出さなくてはならないのだ。
「クラスラインに手伝える人来てとは送ったけど、個人的に帰宅部の子たちには連絡まわすよ。今日伝えておけば明日残ってくれる人もいるかもしれないし」
「ありがとう瀬名くん・・・・」
こうなってくるとクラスメイトの連絡先を全然知らない自分に嫌気がさしてくる。
「私じゃあまり手伝えないけど、凜にも協力してもらって私からも連絡まわすね・・・!」
「ん、明日はもうちょっと人集まるといいね」
「そうだね。各部活の休みも把握しておけば部活が休みの人にも個人的に連絡まわせそう」
「じゃあついでにそれも聞いてまわっとくね」
「うん!」
二人で思わず話し込んでいると、先生に声を掛けられる。
「おーい、仲がいいのはいいが最終下校だぞー」
「あ、そうだった。つい仲が良くって話し込んじゃったね、あかりちゃん」
私はそうふざけて話しかけてくる瀬名くんを無視して先生に返事を返すと、大急ぎでかばんをつかんだ。
「ほらふざけてないで帰るよ!瀬名くん!!」
「はーい」
明日はちゃんと人が集まりますように、と心の中で祈りながら教室を後にした。