「……え? 再婚?」
「ああ、そうなんだ。とは言え、柚里葉の気持ちの方が大切だからね。まだ決まったわけじゃないんだ」

 その日、パパが珍しく早く帰って来た。

 広告代理店に勤める私のパパは忙しい。

 夜中に帰ってくることが多いから、私は家に一人の時間が長い。

 そのおかげで『HAL』の配信も自由に出来ている。

 パパも配信の事は知っているけど、せっかく一緒にいるのに部屋に閉じこもるのはもったいないから、配信の時間は変更したんだ。
 それなのに――。