家を飛び出した私は小さな公園にたどり着いていた。

 公園はまだ静かだったけど、きっともう少ししたら小さい子たちで賑やかになるんだろう。

 ベンチに俯いて座っている私の側で、ジャリっと土を踏む音がした。

「はぁ、はぁ……見つけた、柚里葉ちゃん」

「蒼くん?」

 その声に顔を上げると、息を切らした蒼くんが立っていた。