翌朝、遅く起きた私がリビングに向かうと、そこには暗い顔をした真智さんとパパがいた。

「あれ、二人とも仕事は……」

「あ、おはよう柚里葉ちゃん」

 声をかけようとすると後ろから声をかけられた。蒼くんだ。

 いつもならとっくに学校や会社に行っているはずなのに、どうしてこんな時間までみんながいるんだろう。

「やっと起きたか、柚里葉。みんな揃ったから話をしてもいいかな」

 そう言ったパパの顔は険しい。

 ただならぬ雰囲気に急に緊張感がこみ上げる。