ある日の塾帰り、久しぶりに蒼くんと真智さんの迎えを待つことになった。

(ミコトちゃんと話してから、蒼くんのことどうしても意識しちゃう……)

 ミコトちゃんと蒼くんが付き合ってないとわかって、嬉しい気持ちでいっぱいだった私。

(でもその嬉しさって、つまり『そういうこと』だよね。私は蒼くんのことが好きって――)

 だめだめ!

 私は頭を振ってその考えを吹き飛ばす。

(そんなこと考えたらダメ! だって蒼くんと私は家族になるんだから……)