「ねえ、そういえばどうして顔隠してるの」
「ええっ?!」

 塾が終わって、真智さんを待っている間の時間は私とミコトちゃんのお喋りタイムだ。

 私の所に近づいてきたミコトちゃんは、急に私に質問してきた。

「だってさ、せっかくかわいい顔してるのに」

 そう言いながら、私の長い前髪に手を伸ばす。

「――っだめ!」