どんなに携帯小説作家として成功を収めたとしても



それは、到底自分一人の力では成し得なかっただろう。



ファンの方は皆好き。



でもどこかで満春は特別な存在だった。




≪あの・・・それは、本当ですか・・・?≫


携帯小説作家になったとき、HPを設立した。


そのお返事専用BBSにそう書き込んだ。




今の私では、それが精一杯。



ウェブの世界なんて、所詮は電波の繋がりに過ぎないのかもしれない。



けれど私はそうは思いたくはない。




だってそこには必ず、電波以上の心の繋がりがあるから。





そして数時間経ってもう一度BBSを見に行った。



そこに書き込まれていたのは衝撃の告白だった。




≪申し遅れました。私は満春の姉です。


満春は、今日の朝携帯を見ながら車を運転しハンドルミスによる事故で



この世を去りました。


本日は、お通夜ですので、また日を改めてお伺い致します。≫






携帯・・・朝・・・




ハッ・・と気がついた。



確か・・・



そう思い画面をスクロールしていく。