ハートがバキバキ鳴ってるの!

「え?」
 すっとんきょうな声を出したモニ先輩をはじめ、三人の先輩たちが驚いた目であたしを見ている。

「試験会場まで行って、浅野くんを待ち伏せします!」
 会えるとは限らないけど。
 行ってみないまま諦めるのはイヤだ。

「なにもみかるんが行くことないよ! ここは言い出しっぺの私が——」
「先輩たちは!」
 気を遣ってくれたモニ先輩の言葉を遮る。
「最後の文化祭、クラスメートと過ごす時間を大事にしてください!」

 いつもあたしを支えてくれる先輩たちのために、なにかできることをしたい。
「そこまで言うなら、みかるんにお願いしよっかな!」
「ああ! みかるちゃんに行ってもらえば安心だぜ!」
「なにか困った時は、いつでも僕らに連絡してください」

「はい、ありがとうございます!」
 先輩たちに頭を下げて、入り口の引き戸を開ける。

 わがままな想いだけを背負って、全速力で駅へ向かった。