「うーん……」
テツ先輩の質問を受けて、自分の気持ちを整理する。
「思うように弾けなくて辛いです。ベースってこんなに難しい楽器なんだなって、やっと気づきました」
「うんうん、そうですか」
「あたし、たしかに指の長さの関係で有利なところはあるのかもしれません」
入部初日のみんなが余計なお世辞を言っていたわけではないと思う。
「だけど、やっぱり初心者なのは変わらなくて。今まで調子に乗ってたんだなって思い知らされました。真剣に向き合えば向き合うほど、自分で自分が恥ずかしくなってきます」
「なるほど、なるほど」
テツ先輩のぽかぽかした笑顔には、人に言いにくい気持ちもどんどん吐き出させてくれる安心感がある。
「瀬底さん、怒らないでくださいね」
「へっ?」
いつのまにかポケットからスマホを取り出していたテツ先輩が、得意げに笑った。
「実は、瀬底さんが入部して間もない頃、練習中のベースの音をこっそり録音してたんです」
テツ先輩の質問を受けて、自分の気持ちを整理する。
「思うように弾けなくて辛いです。ベースってこんなに難しい楽器なんだなって、やっと気づきました」
「うんうん、そうですか」
「あたし、たしかに指の長さの関係で有利なところはあるのかもしれません」
入部初日のみんなが余計なお世辞を言っていたわけではないと思う。
「だけど、やっぱり初心者なのは変わらなくて。今まで調子に乗ってたんだなって思い知らされました。真剣に向き合えば向き合うほど、自分で自分が恥ずかしくなってきます」
「なるほど、なるほど」
テツ先輩のぽかぽかした笑顔には、人に言いにくい気持ちもどんどん吐き出させてくれる安心感がある。
「瀬底さん、怒らないでくださいね」
「へっ?」
いつのまにかポケットからスマホを取り出していたテツ先輩が、得意げに笑った。
「実は、瀬底さんが入部して間もない頃、練習中のベースの音をこっそり録音してたんです」
