「ほ?」
むぐむぐしながら答える。ちょっとお行儀悪かったかな。
「そんなに豪快にラーメンすする女、初めて見た。嫁に行きたかったら、それ人前でやらない方がいいぞ」
「んぐっ。……余計なお世話よ!」
だって、通りすがりの名前も知らない男にまで気を使う必要もないし。好きなように食べさせてよ。
食べ終わってしまった男は、頬杖をつきながら話しかけてくる。
「なあ」
「ん?」
「ラグバ、誰推し?」
「私? ええと、私の推しはタカヤ。あんたは?」
どこの誰とも知らない人だけど、好きな人のことを気負わずに話せるのって、ちょっとうきうきする。
さっき拾ってもらったパスケース。あの中には、タカヤのプロマイドが入ってるんだ。
まさか自分がアイドルにはまるなんて思ってもいなかった。中学や高校の頃に、友達と一緒にアイドルにきゃあきゃあ言っていたことはある。けど、成人して社会人になってからはあまり興味を持てる人がいなかった。
そんな時、妹がラグバにはまった。一緒に見たコンサートの映像に、いきなり心を奪われた。
むぐむぐしながら答える。ちょっとお行儀悪かったかな。
「そんなに豪快にラーメンすする女、初めて見た。嫁に行きたかったら、それ人前でやらない方がいいぞ」
「んぐっ。……余計なお世話よ!」
だって、通りすがりの名前も知らない男にまで気を使う必要もないし。好きなように食べさせてよ。
食べ終わってしまった男は、頬杖をつきながら話しかけてくる。
「なあ」
「ん?」
「ラグバ、誰推し?」
「私? ええと、私の推しはタカヤ。あんたは?」
どこの誰とも知らない人だけど、好きな人のことを気負わずに話せるのって、ちょっとうきうきする。
さっき拾ってもらったパスケース。あの中には、タカヤのプロマイドが入ってるんだ。
まさか自分がアイドルにはまるなんて思ってもいなかった。中学や高校の頃に、友達と一緒にアイドルにきゃあきゃあ言っていたことはある。けど、成人して社会人になってからはあまり興味を持てる人がいなかった。
そんな時、妹がラグバにはまった。一緒に見たコンサートの映像に、いきなり心を奪われた。



