主人公ちゃんは由姫が生徒会に入った直後から転入します。


…ここに来るのも2年ぶりかぁ…あのときはいきなりいなくなったけど、皆覚えてるかな、?気づいてくれるかな、?   あ。バレちゃいけないんだった。叔父ちゃん…違うお父さんに言われてるもんね、変装して絶対穂波(ほなみ)ってバレないようにするって。トラウマだから。はぁ、由姫を守るために頑張るか。待っててね久しぶりの西学!!



私の名前は白咲(しらさき)穂稀(ほまれ)由姫の双子の姉。訳ありだけどね。
今日から由姫を守るため西学に通うんだ。ちょっと家の事情で由姫より少し遅い転入だけどね。まぁ拓がいるから大丈夫だと思うけど… 校門の前に立ち、由姫についたことをメッセージで伝え、由姫を待つ。 
…西学の現状についてもっかい確認しよ…由姫に貰っていた事前資料のようなものを見ながら立ち回りを考える。


あの面倒くさい数学教師の楠木はまだいるみたいで、なるべく目立たないようにしないといけない。前通っていたときは授業で散々当てられた。まぁ余裕だけどね。

それ以外にも注意することは沢山ある。例えば、昔の呼び方で呼んではいけないとか。 
だから蓮は西園寺先輩って呼ばなきゃいけないし、舜は東先輩、凛は南先輩かぁ〜  


あ。ちなみに凛は凛太郎って言うのがめんどいから私が考えたあだ名!結構好きなんだよね〜 んで、春季は天王寺先輩でしょー、夏目は難波先輩、冬夜は鳳先輩かぁー…なんか言いにくいや。まあ。凛のこととか凛なんて呼んだら一瞬でバレるしね。だって私しかそう呼ばないもん。嘘は得意だからいいけどw自嘲気味にそう笑い、スマホから目を離す。

そろそろ由姫来るかな、? きょろきょろとしているとちょうど由姫がこちらに走ってくるところだった。あれ?なんか…拓もいる感じ?まぁ秘密知ってるしいいけどさ、
「穂稀〜!」
由姫はこちらにつくとすぐに名前を呼び、抱きついてきた。
「久しぶり。穂波」
「拓、久しぶり。それタブーな。他に人いたらどうすんの?もう私は穂稀だから穂稀って呼んでよ」
はぁ、こいつ初っ端から禁忌に触れやがって。周りに“あいつら”がいたらどうするつもりだったんだよ…