呪いをかけられたそうたくんと、話す勇気が出ず、目で追っているだけだった。
でも、そこで気が付いた、ただ仲間として心配していたわけではないってことを。
小説で読んだことがある。
いつでもその人のことを考えたり、目で追ってしまったりする。
それはつまり、わ、私はそうたくんに…恋心を抱いている。
もっと早く、呪われてしまう前に気づいていれば…。
何か違ったのかもしれない。
そんなことより、呪いを解く方法を考えなきゃ…。
考え始めようとした時にチャイムが鳴り、朝のHRが始まった。
HR終了後、先生に紙を渡された。
本が届いているから今日中に取りに来てくださいと。
でも、今は本の予約をしていない。
私を読んでいるってことかな。
まだ信じていてくれるのかもしれない…。
そわそわしながら放課後になるのを待った。