春と雨

原石……?

私が……?

「失礼します」

「蒼からやってくるなんて珍しいわね」

「本当は来たくなかったんですが…雨、こっち来て」

「は、はい……」

恐る恐る木枯くんの隣に歩み出ると、女の人がまじまじと私のことを見つめてきた。

ひっ……。