「だから婚約を解消しよう。あ、もちろんお互いの会社に不利な状況にならないよう、再三お父さんには言い聞かせておくから」
「ありがとう」
神楽坂バンクから融資を打ち切られたら、うちの会社は経営難に陥ってしまう。
「だから私から最後のお願い。……両親には、私から婚約を破棄したって伝えてもいい?」
「もちろんだ。俺がすべて悪いことにしたってかまわない」
現に婚約を破棄したいと申し出たのは俺のほうなのだから。
すぐに答えれば、珠緒は小さく胸を撫で下ろした。
「ありがとう。こっちから愛想を尽かしたって言えば、両親も納得してくれると思うの。だから遼生さんも両親への説得頑張ってね」
「あぁ」
珠緒は一気に残りのコーヒーを飲み干して、ゆっくりと立ち上がった。
「ここは遼生さんの奢りよね?」
「ちゃんと支払っておくよ」
「うん、よろしく。……最後になっちゃったけど、記憶を失った遼生さんに彼女のことを伝えずにいてごめんなさい」
そう言うと珠緒は深々と頭を下げた。
「ありがとう」
神楽坂バンクから融資を打ち切られたら、うちの会社は経営難に陥ってしまう。
「だから私から最後のお願い。……両親には、私から婚約を破棄したって伝えてもいい?」
「もちろんだ。俺がすべて悪いことにしたってかまわない」
現に婚約を破棄したいと申し出たのは俺のほうなのだから。
すぐに答えれば、珠緒は小さく胸を撫で下ろした。
「ありがとう。こっちから愛想を尽かしたって言えば、両親も納得してくれると思うの。だから遼生さんも両親への説得頑張ってね」
「あぁ」
珠緒は一気に残りのコーヒーを飲み干して、ゆっくりと立ち上がった。
「ここは遼生さんの奢りよね?」
「ちゃんと支払っておくよ」
「うん、よろしく。……最後になっちゃったけど、記憶を失った遼生さんに彼女のことを伝えずにいてごめんなさい」
そう言うと珠緒は深々と頭を下げた。



