愛が溢れた御曹司は、再会したママと娘を一生かけて幸せにする

 途中、何度も驚いた表情を見せながらも、和泉君は最後まで口を挟むことなく話を聞いてくれた。そしてすべてを話し終えると、彼は頭を抱えながらため息交じりに呟いた。

「……うん」

「だけど信じられない話だな。だって碓氷さんは萌ちゃんのことを覚えていないんだろ? それなのにまた出会って、恋に落ちるとかさ。……なんかもうそんな話を聞かされたら、運命としか言いようがない気がする」

 運命、なのだろうか。だけどそれは残酷な運命でもあると思う。だって私と凛は人並みに幸せに暮らせていたはず。

 遼生さんと再会したことによって、この幸せがどうなるのかわからなくなったのだから。

「それで萌ちゃんはこれからどうするつもり?」

「まだわからない。私もどうしたらいいのか……」

 素直な胸の内を打ち明けると、和泉君は急に勢いよく立ち上がった。

「なにに悩んで迷っているの? 答えは簡単じゃん! 言いなよ、碓氷さんに全部」

「えっ?」

 思いもよらぬ話に目を瞬かせる私に、和泉君は力強い声で続けた。