クールな許嫁の甘い独り占め。Ⅱ




* * *


5年後――。


「あら、藍良じゃない」

「もものちゃんとたいしくんだ!」

「こんにちは、藍良くん。大きくなったねぇ」

「藍良ってあんまり九竜と似てないわよね。
表情が豊かだから?」

「……藍良は母さん似なんだよ」

「蒼永くん!」

「おにいちゃんっ!かっこいいよ!!」

「ありがとう。藍良も蝶ネクタイ似合ってる」

「えへへ〜」

「おめでとう、蒼永くん。今日ずっと楽しみにしてたんだ」

「おめでとう」

「ありがとう」

「てゆーか、新郎がこんなところにいていいわけ?」

「まだもうちょっと時間あるし。
藍良は?母さんたちのとこ行かないの?」

「あのねおにいちゃん、おねえちゃんがいないんだって」

「「「えっ」」」

「ドレスきたまま、どこかにいっちゃったみたいだから、おにいちゃんよんできてって」

「マジか……」

「えーーっ!何してるのさっちゃん!」

「ドレスにテンション上がってフラフラ踊ってんじゃないの…」

「はあ…ちょっと探してくる」


「おにいちゃん、いってらっしゃ〜い」

「式間に合うのかなぁ…?」

「全く、やっとこの日がきたってのに、あの子ったら……」